皆さんこんにちは ハート・アンド・アート スタッフN👦です。
今日は、一般家庭の戸建てに絵画を設置したお話をいたします。
「 一般家庭の戸建てにF100号を飾って欲しいのですが相談できますか? 」
そんな電話が始まりでした。
一戸建てにF100号を飾ることは滅多にありません。
壁の強度は大丈夫? そんな広い壁がある?
正直、少し不安を抱きながらお話をお聞きしました。
絵画の購入者様は、何となく好きで美術館に足を運んだりされている方、
たまに出先で好きになった絵画を予算が合えば買ったりすることもあったり
という方でした。
子供も巣立ち奥様とお二人で生活をされていましたが、半年前に奥様に先立たれて
生きる気力を失っていたそうです。
そんな中で、九州在住で美術団体に出品されている女性アーティストに出会います。
購入者様はその絵を好きになり、そして女性アーティストから絵画を買いました。
女性アーティストは初めて絵を売り、購入者は初めて絵を自宅に飾るのです。
購入者の失った気力を少しでも取り戻すため、絵画を家に飾ることを薦められ、
私たちに相談がきたのです。
お家に展示するのは、F100号を含めて15号以下小品8点という内容でした。
そこで、どのハウスメーカーで建てたのかと壁の構造が分かる情報を調べて欲しい
とお願いをしました。
調べて頂くと、ハウスメーカーはミサワホームさんで、455mm間隔で石膏ボードの
後ろに芯材が入っていて壁面が丈夫な構造になっていることが分かりました。
「これなら100号でも展示できる👍」と判断しました。
15号以下はXフックという壁面金具で十分耐荷重を確保できますので、小品から順番
に玄関前・2Fの3部屋にご希望された絵画を高さ・間隔・部屋とのバランスを一緒に
相談しながら飾っていくことにしました。
一般家庭の戸建てですから、限られた壁面になりますが、1点飾るごとに変わって
いく部屋の雰囲気にご購入者が喜んでいらっしゃることが伝わってきます。
まずは手で絵画を持って部屋の雰囲気と目線の心地よい位置のあたりをつけます。
ご購入者の良いと思われる高さをこちらでも目視確認し全体のバランスを考慮して
ご対応をしながら、1点1点丁寧に展示をしていきました。
ギャラリーのように展示できなくとも、何もなかった壁に絵画が加わると一遍する。
何かが変わったことを強く感じます。それは良い気分の変化です。
そして、小品を全て展示して本題のF100号に取り掛かります。
2F階段を上がりきった正面のF100号が展示できるギリギリの壁ではありますが、
可能壁面はそこ一択でした。
F100号(縦構図)はタキヤ製のファームフックで耐荷重を確保し38mmの
ビスで芯材まで届くように打ち込むことにしました。
強度アップの為に、ワイヤーを吊り紐にしました。ワイヤーの遊びを計測しておい
て、455mm間隔の芯材に合うようにファームフックを2つ壁に打ち込み、
実寸合わせで決めた絵画の高さピッタリになるように取り付けることができました。
たくさんの写真は掲載できませんので100号だけ掲載します。
大変ご満足頂けて本当に嬉しかったです(^-^)。
写真を撮って、すぐに女性アーティストに会いに行くと仰ってておられました。
人はいずれ老いて、社会の主役から退きます。長く生きれば友や家族を見送ることも
あるかと思います。でもそれは決して孤独や寂しいことではない。残った者は、
その思い出を大切に胸に抱き、日々を少しでも何かの役に立てるように
精一杯生きることがとても重要である。とそう思います。
今から始まる絵画のある日常がご購入者様にとって新しいスタートになることを
切に願ってやみません。
帰りのトラックが立ち去るまでお見送り頂くその笑顔を忘れることはありません。
本当にありがとうございました。
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