2021年8月14日土曜日

公募展の出展時の額装アドバイスのこと

皆様 こんにちは、 

ハート・アンド・アート スタッフです。


額装のことで、よくお問い合わせがありまして、ここで、展覧会をサポートしている

私達から出品をお考えの皆様へ額装アドバイスをブログにしてみました。

 

近々ですと、「シェル美術賞」に出展をお考えの方も多いかと思います。

 

シェル美術賞はと言いますと、

応募要項に出品には仮額が必要

と記載されています。

 

  ~ シェル美術賞 応募要項より抜粋 ~




 

 



        受賞・入選作品は展示の際、仮額の取り外し可

となってますので、

栄えある入選展示の時は外しても構わないということになります。

なぜ審査の時に仮額が必要なのでしょうか?

公募展の場合、不特定多数の絵画作品が全国から集まってきます。

シェル美術賞ともなると、1,000点規模で、油彩・

水彩・日本画・版画・コラージュ・ペン画・鉛筆

画・パステル画・ユニークな素材や画材を使用して

制作した絵画など、とても幅広くバラエティに

富んでいます。


シェル美術賞のように若いアーティストの公募展

は特にその傾向になります。

でも、スペースには限りがありますので、

そのスペースを有効活用するために、基本的には

施設倉庫の壁面に、出来るだけ作品を重ねて保管

していく方式をとっています。

 (審査のある公募展は、まずこの方式です。)

 拙い絵ですが、お伝えしますと下記のように受付した作品を保管していきます。↓

 

 

上の絵から何とかお分かりいただけると思います

が、作品を壁に立て掛けながら重ねますので、

作品と作品が接触しないように、画面より高さが

あるもので画面を保護する必要があります。

 つまり仮額が必要になるということは必然になる

ということになります。

こうなってくると、大切な作品ですので、

作品保護には欠かせない結構大事だなものだな

と思って頂けると思います。

しかも、ある程度耐久性も必要だなとなりますよね。


仮額の基本ですが、 仮額は少なくとも、

画面よりも5mm以上は高くなっているのが

安全面で最善です。

 

 

仮額を装備しても下記のような額装にしてしまうと意味が無くなって危険です。

 


仮額を取付けたはいいが…..

 1 絵画面よりも、仮額が引っ込んでいる。

2 絵画面と仮額の高さがほぼ同じである。

3 ダンボールや薄いベニヤ板のようなもので

   全く強度がない。

 4 絵画と仮額をテープなどで仮止めしだだけ

    でビス等で固定していない。

 

画面の保護になっていないので、安全面を維持す

ることが難しいとなります。

出品者様の中には、仮額が審査の時に影響しない

か心配されている方がいらっしゃるかもしれません。

でも安心してください。

審査員の方は応募規定を承知していますので、

作品に過度に影響が出る仮額は避けた方が

より良いと思いますが、作品を見て審査をされています。

ですので、大丈夫です。

 

次に、 そもそも仮額とは何? 


について説明をいたします。

 

その名前の通り、仮の額です。

 

作品を保護することを目的とした額ですので、

展示する額では無いということです。

シェル美術賞の場合、受付証や作品ラベルが受付

受理後に、お手元に戻ってくると思います。

その内の、作品ラベルは、絵の裏で左上に

貼るように指示されていると思います。

※大事なこと※

これ、剥がれたらもうどなたの作品かわかりません。しっかり貼ってください。

 

この作品ラベルには、下のようなチェック欄があります。

 

これは、展示の際に仮額を外して展示したい入選

者への配慮となっています。更に、入選者に希望

があれば、作品画面以外となりますが、仮額を外

した後の処理など一度展示前に弊社にご来社頂い

て作業することも出来るようになっています。


ですので、十数万円、あるいは数十万円の額縁は必要ありません。

丈夫で着脱できる額、重ね合わせても問題無い額縁が最善となります。

 

仮縁の例を少しだけ記載します。

 

アルミフレーム

オリジン製など組立て式の仮額で安価設定。

★弊社でレンタルもやっている。

サイズや在庫に限りがあり。事前お問合せ必要。

 


 

棒縁    

弊社オプションサービスで桐材で作品実寸に合せてcuting

 



 

アクリルで作った額などを額装される方が稀に

ありますが、置くことも滑らすことも重ね合わせ

ることもできないので、仮額とは言えません。

傷つきやすい額縁は、極力避けるようにお願いし

ます。

 

それから、次いで申し上げると

額装のアクリル板 の必要性はどうでしょうか?

 

これも画面を保護するためのものですが、油彩・

アクリルなどの絵画であれば、基本的にアクリル

板は総重量が増すだけで必要はありません。

がしかし、それとは異なる、例えば、水彩画・

日本画・ペン(鉛筆)画・版画など紙を支持体

としている作品など画面が極めて繊細で耐久性

の低い作品は、できるだけアクリル板を装着して

画面保護をしてください。


シェル美術賞は、アクリル板はOK、

ガラス板は不可です。

こちらも、入選展示の時に外してほしい

となれば、ご対応可能です。

 

仮額は、自分の作品を保護するために必要で

その目的を達成できるものを選ぶということが

額装のアドバイスとなります。

 

ご不明な点は、

遠慮なく弊社へお問い合わせください。 

ブログを見て頂きましてありがとうございます。

株式会社ハート・アンド・アート

 TEL 03-6457-0961


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